ミュージカル『王家に捧ぐ歌』のあらすじ・キャラクター紹介

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基本データ

「王家に捧ぐ歌」
原作はオペラ「アイーダ」(ヴェルディ作)で、宝塚バージョンのミュージカルとして潤色・演出し上演される。音楽も宝塚オリジナルである。
宝塚歌劇団での公演:2003年 星組
          2005年 星組(中日劇場公演)
          2015年 宙組
          2016年 宙組(博多座公演)
          2022年 星組(御園座公園)
スタッフ:木村信司(脚本・演出)

キャラクター

ラダメス

・エジプトのエリート将軍
・敵国エチオピアの王女であるアイーダと恋に落ちる

アイーダ

・エチオピア王女であり、敵国エジプトに囚われている
・代表曲「アイーダの信念」

アムネリス

・エジプト王ファラオの娘で、誰もが羨む絶世の美女
・ラダメスに好意を寄せる

アモナスロ、ウバルド

・アイーダの父と兄。エジプト滅亡を目論む

あらすじ

~第一幕~

エジプトは敵対するエチオピアの王女・アイーダを囚人として捕える。
だがアイーダとエジプトの将軍・ラダメスはお互いに好意を抱く。
そんなラダメスを慕い、いつかは婿に迎え入れたいと考えているエジプト王ファラオの娘・アムネリス。
そんな3人の三角関係で物語は展開していく。

エジプトの富や武力は強大で、エチオピアへの侵攻が進んでいく。
ラダメス(エジプト)と家族・故郷(エチオピア)の間で揺れるアイーダ。
アムネリスの女官たちにいじめられながらもアイーダは自分の信念を強く持ち、戦いが終わることを祈る。

ついにエジプト軍がエチオピアを倒し、エチオピア王・アモナスロ(アイーダの父)をはじめとする多くのエチオピア人を捕える。
エジプト軍勝利の褒美にファラオから「欲しいものを何でも与える」と言われたラダメスは「エチオピア人の解放」と答える。
この願いにエジプト人からは反感を買うが、アイーダを愛することで彼女の平和への信念に感化されつつあるラダメスなのであった。

~第二幕~

戦いが終わり、平和を取り戻したように思えるエジプト。
アムネリスは平和ボケの祖国に危機感を抱き、ラダメスへかつての勇ましさを取り戻すように説く。
そこでラダメスからアイーダを愛しているということを告げられるがアムネリスはそれを認めず、将来自分と結婚しファラオになるべきだと詰める。

裏では敗戦国エチオピアが屈辱を果たすべくエジプトへの反逆を目論んでいる。
父アモナスロは娘アイーダを脅し、ラダメスからエジプトの警備が手薄になるタイミングを聞き出すよう命令する。
アイーダがラダメスへ会いに行くと、彼から正式に愛を告白される。
自分の祖国や、ラダメスを愛するアムネリスのことを思い一度は拒むが、自分の気持ちに嘘をつけずにやはりラダメスと一緒になりたいと強く願う。
ラダメスから「新月から数えて14番目の夜に王族は石室にこもり、護衛をつけずに夜を明かす」ということを聞き、二人はその夜に国外逃亡することを約束する。
アイーダは父アモナスロに、親子の縁を切る条件と引き換えにエジプト王族の警備が手薄になる日を告げた。

運命の夜、ウバルドをはじめとするエチオピア軍はエジプト王室を奇襲しファラオを殺す。
混乱の中、秘密を漏らした犯人は自分であることを自白するラダメス。
アムネリスは父ファラオ亡き今、自分がファラオとなることを決意しエチオピアを滅亡させることを誓う。
ファラオとなったアムネリスは裏切者であるラダメスを自らの手で処刑しなければならなかったが、彼女はまだ彼のことを深く愛していた。

地下牢に閉じ込められたラダメスの元に、忍び込んだアイーダがやってきてそこで一緒に命を全うする。
ラダメスの処刑後、アムネリスは二度とこの地上に戦いが起こらないことを深く祈ったのであ」った。

まとめ・見どころ

ラダメス、アイーダ、アムネリスが皆それぞれ自分の正義、強い意志を持ちながら生きるストーリーに感銘を受けます。
「戦いは新たな戦いを生むだけ」と訴えるアイーダの楽曲は現代を生きる私たちにも強く響くものがあり、この作品を見ると世界平和を願わずにはいられません。
舞台としては、強国エジプトのきらびやかな衣装や装飾が見どころでアムネリスの美しさには息をのみます。
それぞれに違う立場でありながら強い意志を持つ二人の王女、アイーダとアムネリスの感情の描写も見ごたえがあります。

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