ミュージカルのキャラクターやあらすじを、普段観劇しない人にも分かりやすく解説します。今回は、シェイクスピアの恋愛悲劇をミュージカル化した『ロミオとジュリエット』です。日本でも、宝塚歌劇団が2010年から、TBS、ホリプロ、梅田芸術劇場が2011年から上演し続け、現在でも大人気のミュージカル作品です。
基本データ
正式タイトル名:
『ロミオとジュリエット』(Roméo et Juliette: de la Haine à l’Amour)
※TBS、ホリプロ、梅田芸術劇場版は「と」ではなく「&」になります。
※呼び名:ロミジュリ
上演歴:
初演:2001年(Le Palais des Congrès de Paris)
日本での上演カンパニー:宝塚歌劇団(2010年〜)、TBS、ホリプロ、梅田芸術劇場(2011年〜)
オリジナル・スタッフ:
ウィリアム・シェイクスピア(原作)
ジェラール・プレスギュルヴィック(作詞・作曲)
キャラクター
モンタギュー家
ロミオ
- モンタギューの跡取り息子
- ジュリエットに猛烈にのめり込む
- ジュリエットの死を嘆き毒薬で自殺
キャピュレット家と対立するモンタギュー家のお坊っちゃま。
多くの女性と浮名を流していましたが、ジュリエットと出会った次の日には結婚し彼女に永遠の愛を誓います。
ジュリエットの実家であるキャピュレット家とは因縁の仲ですが、ジュリエットと出会ってからは無益な戦いをやめるように仲間たちを説得します。
ベンヴォーリオ
- ロミオのいとこで友人
- けっこう常識人
- 最後まで生き残る
ロミオの友人でモンタギューの若者たちのリーダー格の一人。
血気盛んな若者が多い中、彼は少し冷静で常識人。性格も温和。
街を追放されたロミオを気遣ったりと、登場人物の中で唯一お友達になれそうなタイプです。
マーキューシオ
- ヴェローナ太閤の甥
- イカれてる系男子
- ティボルトに刺されて絶命
ロミオ、ベンヴォーリオと同じくモンタギュー家の若者たちのリーダー格。血気盛んで、一番の問題児。
叔父のヴェローナ太閤との仲はうまくいっていません。
「売られた喧嘩はソッコー買う、むしろ自分から売りに行く」がポリシーで、その結果誰よりも先に死にます。
キャピュレット家
ジュリエット
- キャピュレット家のお嬢様
- みんなのオアシス
- ロミオの後を追い自殺
恋に憧れる箱入りお嬢様。
両親からは財産が目当てでパリス伯爵と結婚するよう迫られますが、実は内緒でロミオと結婚してしまいます。
自分が可愛いということは絶対に認識しているよ←
ティボルト
- キャピュレット家の跡取り
- ジュリエットLOVE♡
- ロミオに刺され絶命
キャピュレット家の跡取りで、ジュリエットのいとこ。血気盛んなリーダー。
幼い頃からジュリエットが好きですが、いとこ同士は結婚できない一族の決まりで自暴自棄気味。
そのせいで多くの女性と関係を持ち、その中にはジュリエットの母親も。
乳母
- ジュリエットの乳母
- ロミオとジュリエットの恋を手助けする
ジュリエットを愛するお世話係のおばさん。
幼い頃から面倒を見てきたジュリエットを本当の娘のように思っていて、彼女の幸せを考えない両親に憤りを感じています。
中立
ロレンス神父
- ヴェローナの神父
- ロミオの相談相手
- ジュリエットに仮死の薬を与える
モンタギューとキャピュレットのいがみ合いに若者たちが巻き込まれているのを残念に思っています。
ロミオに頼まれ、ジュリエットとの結婚式を執り行います。
引き裂かれた二人のため、ジュリエットの死を偽装し、ロミオにそのことを知らせようとしますが…
死
- 目には見えない
- ロミオにつきまとう
- 宝塚版には「愛」という存在もいる
ロミオも死の影を感じ取り、自分の運命を悲観しています。
セリフはなく、ダンスのみで演じます。
あらすじ
第一幕
イタリア、ヴェローナでは昔からモンタギュー家とキャピュレット家がいがみ合っていました。
争いは絶えず、今日も両家の若者たちの間でいざこざが起こります。
ヴェローナ太閤はこれ以上問題を起こすようならば制裁を与えると忠告しますが、若者たちの気はおさまりません。
モンタギュー家の跡取り息子<ロミオ>は、空虚な日々に飽き飽きし、まだ見ぬ恋人を求めていました。
彼は友人の<ベンヴォーリオ>と<マーキューシオ>に誘われ、キャピュレット家の舞踏会に忍び込みます。
一方、キャピュレット家のお嬢様<ジュリエット>は、両親から<パリス伯爵>と結婚するよう迫られますが、乗り気ではありません。
ジュリエットは、まだ見ぬ運命の相手と出会うことを夢見ていたのです。
舞踏会で出会ったロミオとジュリエット。二人は一目で恋に落ちます。
しかし、敵同士の家に生まれた二人の恋は許されないものでした。
ロミオはその晩ジュリエットの部屋のバルコニーに現れ、愛のしるしに薔薇を差し出すと、「1日経っても君の気持ちが変わらなければ、この薔薇を僕に返して欲しい」と頼みます。
翌日、ジュリエットは薔薇を乳母に託し、ロミオに届けさせます。
乳母がロミオに恋をしていると勘違いしたマーキューシオたちがからかいますが、ロミオは有頂天です。
昔からお世話になっている<ロレンス神父>に頼み、ロミオとジュリエットは秘密の結婚式をあげるのでした。
第二幕
ロミオがジュリエットと結婚したと知ったモンタギューの若者たちは、ロミオを糾弾しますが彼は聞く耳を持ちません。
一方、宿敵に想い人を取られブチ切れ状態の<ティボルト>は、ロミオを殺してジュリエットに告白しようと決めます。
挑発に乗らないロミオの代わりに、マーキューシオがティボルトと争い始めます。
二人の争いを止めようとしたロミオですが、彼の腕をすり抜けてティボルトの刃はマーキューシオに突き刺さりました。
マーキューシオの死に我を失ったロミオは、ティボルトを殺してしまいます。
ヴェローナ太閤は人殺しのロミオを追放にすると決め、ロミオとジュリエットは最初で最後の二人だけの夜をむかえます。
翌朝、ロミオが旅立ち、両親からはパリスと結婚するよう迫られたジュリエットは、ロレンス神父に相談し、仮死の薬を手に入れます。
死んだことにして逃げ出せば、遠い場所でロミオと二人で生きていけると考えたからです。
ロレンス神父はこの計画をロミオに伝えようとしますが、運命のいたずらか<死>の策略か、その知らせがロミオに届くことはありませんでした。
ジュリエットが死んだと勘違いした両親は、彼女を霊廟に安置します。
そこへ、ベンヴォーリオから彼女の死を知らされたロミオがやってきます。
絶望したロミオを毒を飲み、ジュリエットの隣で息絶えます。
そのすぐ後、薬が切れて目を覚ましたジュリエット。
隣で亡くなっているロミオをみた彼女は全てを悟り、彼の短剣で喉を突き刺し後を追いました。
しばらくして、ロミオとジュリエットの亡骸を見つけた両家の人々。彼らは自分たちが二人の恋人の命を奪ってしまったことに気付きます。
そして、彼らは互いに手を取り合い、この愚かな両家の争いは、ようやく終わりを告げるのです。
まとめ
世界中で読み継がれるシェイクスピアの名作を、フレンチミュージカルっぽく、キャッチーにロックに仕上げたミュージカル!
いがみ合う両家の若者による激しいダンスや、シェイクスピア作品とは思えぬ斬新な演出や新しいストーリーは、「古典はちょっと…」と思っている人にもおすすめです!
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