観劇中のマナー注意は自分で!?劇場係に相談!?【私語、前のめりなど】

「前列の人が前のめりで舞台が見えない」「隣の人の私語や飲食が気になる」など、よくある観劇中のマナー違反に関する悩みですが、

果たして「自分で注意すべきなのか?」それとも「劇場係にお願いすべきなのか?」迷う方も多くいらっしゃると思います。

自分で注意するのは勇気もいりますし、トラブルにもなる可能性も秘めていますが、できれば早めに解決したいですよね?

そこで、観劇中のマナー注意の仕方ついて、元劇場スタッフの方に直接お聞きしました。「観客」「劇場係」双方の立場から考えてみたいと思います。

目次

休憩中に係員に注意してもらうようお願いするのが一番穏便なやり方

前列に前のめりの人がいて舞台が観えない場合や、周りのお喋りが気になる場合は、休憩中に係員に注意してもらうようお願いするのが一番穏便なやり方です。

よっぽどのことでない限り係員はピンポイントには注意せず、それとなく全体的に声掛けしてくれるので、「お前がチクったな」というような気まずい雰囲気にはなりません。

ただ、休憩中にお願いするとなると、それまでずっと我慢することになってしまいますよね。

どうしても我慢できない時などは、直接お願いしても良いのでは、と私は思います。もちろん喧嘩腰にならず丁寧に、ですが。

そもそも、前のめりの方って幕が上がる前からその体勢でいる事が多いので、開演する前に「舞台が見えないので、背もたれに背中をつけてもらえますか?」と、ささっとお願いしてしまうのが一番ノンストレスな気がします。

係員はいつでも自由に立ち歩けるわけではない

実は、係員が動けるタイミングは決まっていて、基本的には遅れ客が入ってこれるタイミングと同じです。

なので、例えば宝塚歌劇の場合は銀橋に誰かが乗っている場合は係員も動くことができないようです。

裏を返せば、係員が動けるタイミングならば上演中でも注意してくれる事があります。録音・録画、音を立てての飲食など、重大なマナー違反に関しては、上演の最中でも係員に注意してもらうことができます。

これらの違反を見た場合は、客席内にいる係員(大抵、扉の近くに簡易椅子で座っています)に目線を送ってみてください。

気付いてくれない場合もありますが、係員はキョロキョロしていたり動きのある観客をチェックしているので、「何かあったかな?」とその周辺の席を注意して見てくれるようになります。

マナー違反者を見るだけでも、大きなアピールになる

お聞きした方が働いていた劇場では、たとえ前のめりやお喋りをしている観客に係員が気付いても、周りの観客が気にしていないならある程度は黙認していたそうです。

ですから、何か気になる事があって改善して欲しい場合は、何かしらのアピール(もちろんそれが他の観客の鑑賞を邪魔してはいけませんが)をした方が良いそうです。

態度に出さずにじっと我慢していると、係員も「大丈夫なんだな」と思ってしまいます。

もしも前列の方が明らかに前のめりで見えずらいようなら、見えにくそうな素ぶりをしてみたり、

後ろの人のお喋りが気になるようなら、そちらを振り返ってみたりするだけでも、係員へのアピールになります。

自分ではなかなか注意しづらい方は、係員に向けてちょこっとアピールしてみるのも手ではあります。

「注意して欲しい」と言われることは迷惑ではない

中には係員に注意をお願いすることすら、躊躇してしまう人もいるかもしれません。

「クレーマーと思われたくない」「自分のせいで注意されたと思われたくない」「係員に迷惑をかけたくない」など、言いづらい理由は様々でしょう。

ですが、係員の立場になると、違反の報告は(それが自分勝手なクレームで無い限り)有難いことでもあるそうです。

そもそも、係員はお客様に快適に観劇してもらうことを仕事にしています。そのために、たくさんのことに気を配らなければいけませんが、大きな劇場では気づけることにも限界があります。

ちなみにその方は、本来は自分達係員が先に気付かなければならないことを、大きなトラブルになる前にお客様の方から教えていただいたのだから、申し訳なく思ったり感謝したりはするけど、迷惑に思ったことは一度もなかったそうです。

劇場としてはお客様同士でトラブルが起こる事が一番怖いので、観客間で直接注意されるよりは、「注意してほしい」とお願いされる方がずっと有り難い…。と言う本音もあるようですが、今まで言い出せずに悩んでいた方は、安心して係員にお願いしてみてください。


大好きな役者さんを最高の環境で観たいと思うのは皆同じです。自分優先になってしまう気持ちはわかりますが「自分の行動が他の人の最高の時間を台無しにしているかもしれない」とまずは冷静になって考えたいですね。

この記事を見て、マナー違反に悩む人が少しでも減りますように!

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